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2012年8月20日(月)

 本社のK課長とは香港で初めて出会った。K課長はその当時香港にあった部署でアジアにおけるビジネスの責任者というポジションにあり、ぼくはそのサービス部門の兵隊として赴任したのだった。2008年のことである。
 K課長と交わした雑談で何故か忘れられないでいる話題が一つあり、それはVindalooに関することだ。上手く説明できないがヴィンダルーとは凡そこんな感じのもの

(→http://www.indonoaji.com/products/vindaloo.html)
(→http://majin.myhome.cx/pot-au-feu/dataroom/cooking_method/india/vindaloo/vindaloo.html)

で、まあカレーの一種と言える。
 K課長はその昔イギリスに駐在した経験があり、確かそこで食したインド料理のVindalooというものが辛くて強く印象に残っている、といった話だったと思う。重慶大厦の怪しいインド料理店で激辛カレーを食べながらの会話だったかもしれない。ちなみにその時のカレーは本当に辛くて一緒に食べていたEさんが腹痛のため次の日会社に来られなくなってしまったほどだったがそれはさておきその激辛カレーが余程強烈だったせいかVindalooという名前が僕の中に残っていたのだった。Vindalooは一説によるとポルトガルからインドのゴアに伝わった料理ということなので、もしかするとそこからイギリスに輸入されたなんて歴史があるのかも知れない。

 インドにも出来合いの袋入りカレーソースがあり、その中にVindalooという名の商品もあることを某スーパーで見つけていた僕は昨年出張で一つ買って帰りK課長にお土産として渡したことがあったのだが、彼は律儀にもそのソースを使って自宅で手料理を何度か試みてくれていて、食べた家族の反応がどうだったなどのほんわかした話題で今般の帰国出張の際にも話していたのだった。


 といった経緯から、ゴアに行くことがあったらVindalooを食べてみなければならない、と以前から思っていた。

 そしてこの週末、家族でゴアに行ってきた。もちろんVindalooを探す旅ではなく観光地保養地であるゴアで2泊を何もせず全くの無為に過ごし頭を空っぽにして8月後半にリフレッシュした気持ちで仕事を再開するために「ゆっくりしに」行って来たんである。
ホテルはインドにおける安心のブランド(?)のTajである。

ちなみにここから予約した。
(→http://www.agoda.jp/asia/india/goa/vivanta_by_taj_fort_aguada.html?asq=tTV61kpH2VxCUAEC0RxaLyEkuQO%2b%2b4KrQJGDrVfyGcSx1GF3I%2fj7aCYymFXaAsLu)

で、この旅はホーントに良かった。何もしない贅沢!部屋でごろごろして、本を読んで、プールに入って、メシ食って酒飲んで寝ていればいいんである。こんな天国のような暮らしをしてみたかった。思えば我ら家族はゆっくりする旅行など殆どしたことがなかった。何も考えないのがこんなに快適だとは。


 金曜日だけ休暇を取り、朝5時40分の便でゴアへ。空港へはホテルから迎えが来ており約1時間バスに揺られて9時前にホテル到着である。満室のためチェックインは昼前まで待たされたがロビーからの眺めにまず癒された。チェックイン後は昼飯を食ってプールで遊ぶ。残念ながらインドの海岸は海水浴に適してはおらずアラビア海は意外なほど波高いし水も青く澄んではいないがそれも景色として十分にアリである。

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 その昼飯のバフェで、あったよChicken Vindalooが。

 このVindalooは、思っていたよりもずっと「辛くない」。弱めの辛さと酸味を感じる味で肉は骨付き鶏肉、ややシャバシャバ系でしつこく無い。長粒米との相性は悪くない。これがどれほど正統的な料理なのかは知らないがTajホテルで出されるくらいだからそれなりのものなんだろう。大好きなMahesh Lunch Homeの蟹カレーほど美味いものではなかったがまあ十分じゃないかと思う。ただ全般的にはこのホテルは朝・昼のバフェがもう少し充実しておればなあとは思うけれど。
 
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 さてVindalooも食べたし午後はプールで泳いて部屋で昼寝である。そして夜はホテル周辺の散歩のあとホテル内のシーフードレストランでロブスターその他の焼き物をいただいた。海鮮のスープ共々誠に美味であった。

2012年8月20日(月)_a0234488_19394982.jpg


明くる土曜日は昼前からタクシーを借りて市街へ出掛けた。ほぼ何も下調べせずに旅行に出てしまったのだがゴアというのは州名でありゴアという市があるのではない。中心となる街はパナジ(パンジム)という、と「地球の歩き方」には書いてあるがホテル従業員を始め現地人はパナジではなく「パンジム」と言っていた。ほぼお任せで乗ったタクシーはまずオールド・ゴアへ向かった。このエリアにはボム・ジェズというキリスト教会がある。外見は煤けて汚いが中は立派で驚いたことにフランシスコ・ザビエルの遺体が安置されていた。棺の中は見えないが展示写真によるとミイラ状態になっているようだ。こんなところでザビエルに会うとはなあ。とその昔の歴史の教科書に載った肖像画など思い浮かべてみたりした。ゴアに眠っていたとは知らなかったがいずれにしても凄腕の宣教師だったようだ。隣の敷地には「アッシジの聖フランチェスコ教会」と「ス・カテドラル」がありこれらも立派な建物だった。


>ボム・ジェズ教会
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>ザビエルの遺体が右上の棺に・・・
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 その後パンジムで昼食(某中級ホテルのレストランを運転手に紹介された)を摂ったがそこでも鶏のゴア風カレーを食べてみた。メニューにはVindalooとは書かれていなかったが多分似たようなモノなんではなかろうか。と思っていたらTajのバフェより辛味が強く酸味は弱く、「日本の」本格カレーに少し近い香りを含んでいて僕としてはこちらの方が好みだった。次にはK課長の作ったものを食べさせていただかなくては。

>パナジ教会。残念ながらクローズしていた。
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 さて贅沢に時間を使ってホテルへ戻るとまた夕食前のプール、夕食はホテル内のイタリアン(パスタはまずまず、前菜のホタテが美味かった)でワインなど飲んでご機嫌である。もしかするとNintendo 3DSも持ってきていなかった娘は退屈だったかもしれないが僕はもうだらけた時間を過ごすのが快適で心地よくてこのままずっとふやけていたいと思った。
 
 最終日はまたチェックアウトまでだらけた時間を過ごし昼飯にサンドウィッチなど食べて終了、ホテルのバスで空港へ向かいムンバイに戻った。
 
 今日月曜日はまた祝日でお休みである。金・土・日とリフレッシュできたのでさて明日から頑張る・・・つもりだったが水は低きに流れ弛んだ精神はなかなか緊張を取り戻せずにいる。まあぼちぼちやるさ。

 ちなみに家族3人、朝食3回、昼食2回、ディナー2回にタクシー代(約5時間)でおよそ21000ルピー、約3万円ほどが宿泊費以外の費用である。まあこんなもんだろう。まずは上出来の休日だったと言わねばなるまい。安宿を泊まり歩くバックパック旅行はやりたくないが、こういう贅沢なのならまた行きたいと思う。




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by t-nakanobu2 | 2012-08-20 19:53 | 日記
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