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2013年3月19日(火)



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 上の写真はPALAIS ROYALEという。あれ。綴り合ってるかな。
 我がフラットから見える、建築中の巨大マンションである。僕の住むフラットは日本で言う37階建ての15階、一方このパレス・ロワイヤルは完成すると100階建てになるという。とんでもない大きさである。ムンバイ市街の不動産は高いし、ここ数年(10年以上か?)の日本と違ってどんどん値上がりしている。完成すると億ションになるらしい。
 ところでインドは何につけ時間を守らない人たちの国である。例えばインド赴任後数ヶ月経った2011年の11月頃、(うちは民生機材メーカーなので)サービスセンターを設置しようと物件を探して回っていたことがあった。30ほど見た。その中にとてもお高くて手が出ないがなかなかいいロケーションの、建築中の商業ビルがあった。我々が、お金さえ潤沢にあれば確保したいのにと思った一角は1階(こちらでいうGround Floor)で、まだ外壁もなく骨組にコンクリートが絡まっただけのような状態だったがそこの営業担当曰く、「お客様、来年3月までにサービスセンターをオープンさせたいと。分かりました。このビルの工事ももうすぐ終了、すぐにでも内装にかかれるようになりますよ」とか言っていた。

 そのビルは今も建設中である。借りなくてよかった。てか貸そうとするなよ。

 インドの面白いのは、建築は下から上へと進んでいくが、先に出来上がった下の階の契約をどんどん取ってしまい、そこは住んだりオフィスとして使用を始めたりするケースがあることだ。上の階がまだ建設中なのに。だから築何年とかいう言い方がよく分からない。いつから数えるんだろう。

 さてパレス・ロワイヤルだが僕が赴任して来た2011年8月には40階付近を造っていたと思う。今数えてみると60数階あるようだ。ということはざっくり言うと1年半で20階分高くなったということになる。このペースで行けばあと3年ほどあれば100階まで完成することになるが、その時点で下のほうの階はすでに築5年から6年ほどにはなっているんだろう。なかなかややこしい話である。新築だが築5年。というのはうまく行けば5年。うまく行かなければ、いくら営業が甘いこと言おうが6年、7年になっていることだろう。


 そんなわけで(どんなわけだ)転勤である。


 ここでパレス・ロワイヤルの完成を見ることはどうやらなくなった。
 3月末でインド駐在1年8ヶ月。短いようだが長かった。長いようでまあそんなに長くもない。OUT-OUTで次はシンガポールである。仕事上、インドとの縁が切れるわけではなく、今後もたびたび訪れることになるとは思うが、ここで一区切り。今月末に家族ともども移動する。家族はこちらへ来てまだ1年。ヨメはようやく慣れて来た頃、娘はいい友達に恵まれていたので少々残念だし申し訳ない気もする。

 でも行き先はシンガポールだぜぃ。

 混沌から秩序へ。物質的には「探しても無い」から「何でもある」へ。
 インドはいくつか我慢ならない点はあっても決して根本から嫌いなわけではなかった。ただどうにも疲れた。普通に暮らすのにやたらパワーの要る国なのだ。だから僕はシンガポールでふやけてしまうかもしれない。一度ふやけてみたいもんだ。一方で仕事は別のしんどさが伴うだろうがそれはいい。

 インドでは思えは家族で国内旅行にも殆ど行っていない。何とタージマハルにすら行っていないのは悔やまれる。ジャイプールやウダイプールにも行きたかったが仕方ない。僕自身は仕事でまた来るだろう。出張で来るのはそんなに先ではなく、ほんの2,3ヶ月後の話だろう。それから後も度々来るだろう。だからふと今住んでいるあたりを通りかかることがあれば、パレス・ロワイヤルが何階までできたか数えてみることを密かな楽しみにしよう。Mahesh Lunch Homeの蟹カレーやロブスター炒めをまた食べるのと同じぐらいに。

 明日FRROに出国書類を提出しに行く。またそこで一悶着あるかもしれないがもういいだろう。部屋にはそろそろ段ボールが積み上がり始めた。そういうわけで、もうバタバタしていてあまり更新できそうにもないし、このブログはここらでお終いにする。



 
・・・次の街でまたブログをやるかも知れません。なのでこれはこのまま置いといて(放置?)、いつか「シンガポール・ヒート」を始めたら、ここにお知らせを書こうと思います。これまでお付き合いくださった皆さん、ありがとうございました。

 では。




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by t-nakanobu2 | 2013-03-20 02:14 | 日記
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