今度は10日ほども空けてしまった。その間、忙しいっちゃ忙しいが決して書く時間が全く無かった訳ではない。ただ何となく気乗りがしなかったというか。ま、いろいろありまして。
ところでインドで(に限らず日本でもそうかもしれないが)キャッシュカードなりデビットカードなりクレジットカードなりを作った場合、カード番号はどこかにきちんと控えておくことをお勧めする。今日会社でYさんに訊いたら駐在4年目のベテランYさんでも(だからこそ?)やはり控えてはいないとのことだったがこれはやっておきましょう。 8日土曜日、車で1時間離れたバレエ教室へ娘を送り、夕方居住地近くのPhoenixショッピングモールまで戻って来て買い物した。さてモール内で軽く夕飯(日本食はさすがに無いが)でも食べて帰ろうかでもその前にモール内のStandard Chartered BankのATMブースで、この間会社からもらった出張旅費清算のチェック(小切手)をDepositして、あと来週はちょっと現金が要るかもしれないから下ろしておこうとまあ無人のATMブースに立ち寄ったわけである。 ちなみに日本と違ってインドではまだまだ小切手を使うことが多い。我が社の場合毎月の給与も小切手でもらい、それを銀行に入れに行くんである。Deposit Slipなる用紙に記入して窓口へ行ってもよし、あるいは街中の無人ATMブースには必ずDeposit用の機械が設置してあるのでそれに入れてもよし。機械というのは公衆電話の小さいような見てくれで(受話器は付いてません)、10キーで口座番号を入力した後で横っちょに付いているスリットにチェックを挿し込むと機械内に吸い込んでくれるというもので、これを(たぶん)銀行の人が回収して入金処理をするものである。要はDepositのための受付だけしてくれる機械と言えばいいんではないかと思う。入金された時点で携帯電話にSMSで通知される。 さてチェックの処理を済ませて次にATMから現金引き出しをと思って操作中、思わず固まった。1回の引き出し限度額は18,000ルピー、今回は限度額そのまま下ろそうとしたのだがカードも現金も出て来ない。機械が停止している。 故障だ! 最悪だ。この時点で最初に覚悟したのは「今日中には片付かない」ということである。 銀行のATMには時々"OUT OF SERVICE"などと書かれた札がぶら下がっていることがあり、見るたびに「なーに故障なんかしてるんだこのインド品質マシーンが」などと思っていたものだが、まさか自分の番で故障するとは・・・ ATMブースには大抵警備員が付いている。大抵ヒマそうにしている。警備員にまず「カードがスタックしたから銀行に電話してくれ」と言ったら拒否しやがった。「俺は電話しない。銀行と話したければ自分でやれ」これでキレた。「お前1日何してるんだ!お前の仕事は何なんだよ!さっさと電話ぐらいやれ!」別に自分の携帯電話で話せと言っているんではない。ブース内に専用電話があるんである。またこうしたトラブルはおそらく現地人が現地語で話した方が話がスムーズに行くことが多いんである。あんたを雇ってる会社が銀行から警備の仕事取ってるんだろうが。こちらは間接的な顧客だ。なぜ電話の1本ができない。モメているとモールの人らしい人物がやってきて緊急ダイヤルのようなサポート部署に電話してくれた。事情は話してくれたが本人確認など必要なため途中で僕と代わった。 「カードがマシン内でスタックしたから取り出して欲しい」 「それはできません。明日技術者を送って作業させます」 一度キレているから容易に火が点いてしまう。 「今現金が要るから下ろしに来てるんだろうが」 「本日は対応できません」 「事故の対応ができないならなんで土曜日に空けているのか」 「I understand, sir, but・・・・」 「これがあんたら天下のスタチャン銀行のサービスか。あぁー?」 「I understand, sir, but・・・・」 「さっさと機械開けんかい」 「I understand, sir, but・・・・」 「あとブースをさっさと閉鎖しろ。この後間違って機械が動き出したらどうするんだよ。18,000ルピーも取り出してないんだぞ」 「カードは無効化しますので」 「どうぜまたとんでもなく時間かかるんだろう。さっさとカードと金を取り出せ」 「I understand, sir, but・・・・」 「いつ来るんだよ」 「本日は無理です」 「はよ来いや」 「無理です・・・」 「俺が何をした。不都合はそっちに原因があって起きてんだろうが。なんで客がこんな目に合わなあかんのじゃボケ」 「I understand, sir, but・・・・」 「取り出さんかいワレ」 「カードを無効化させてください」 「あんたが現金届けてくれるんか」 「どうしてもということでしたら24時間年中無休でチェックで預金を下ろる支店もありますのでどうか・・・」 「届けに来んかい」 言いたい放題怒鳴り散らしながらも、内心ではもうやはり今日なんとかするのは無理だと諦めざるを得ない。しかし素直に言うことを聞いていては良い事は何もない。断言できるがそれがインドである。 「お前のボスと代われ」 「しばらくお待ちください」 ちくしょうめ。負けたか。今日どうにかできないのは仕方のないことのようだ。じゃあ次はできるだけ早く対応させるようにしなければ。 ちなみにこんなやり取りの間にも一般のインド人がブース内に入って来てはATM機を使おうとする。いちいち説明して使わせないようにする。警備員は全く何の役にも立っていない。仕事する気があるなら他の人間が入って来ないように説明するぐらいやったらどうだ。役立たずもいいとこである。 ・・・数分待って上司が出てきた。同じようなやり取りをやや落ち着いた口調で繰り返すがやはり今日は無理なようだ。 「じゃあ月曜日に会社にカードを届けろ」 「申し訳ありませんがカードの再発行には5日かかります」 「そんなに待てないね。さっさとやれや」 「では実働3日でやります。水曜日に」 「水曜日に何だ」 「口座をお作りになったChembur支店に届くよう手配します」 「本当だな」 「はい。水曜日に私から再度、支店にカードが届いたことをあなたに連絡します。そしたら取りに行ってください」 「今のカードは無効化するんだな」 「もうしました」 「水曜に連絡が来る。新しいカードを取りに行く。そういうことだな」 「はい」 「じゃあ水曜にカードを取りに行く。連絡しろ」 「はい」 「ところで18,000ルピーはどうなる」 「キャンセルはできないのでその金額を口座に戻すように手配します」 「分かった。カードは水曜日だな」 「Sure, definitely, sir」 「分かった。水曜に電話を待っている」 3日でやることをしつこくしつこく念押しし、これでクレーム管理番号(2種類あって、一つは新カード発行に関して、もう一つは18,000ルピーを戻す操作に関して)とこの上司のおっさんの名前を聞いて終わり、である。 この間、約1時間半。疲れた。外食する気力も無く金も無く、帰宅して家族でお茶漬けを啜った。 さて今日。 それでも放っておいたら連絡が来ない気がしたので、勤務中にサポート窓口へこちらから電話した。自動応答IVRで「○○のご用件の方は■番のキーを」で振り分けられて行く。最初「カード紛失に関して」の番号を選ぶと物凄い早口で殆ど何を言っているかわからんオペレーター(エージェントっていうのかな)の姉ちゃんが出て「ここはエマージェンシー担当の部署だから違う番号選んでよ」という。「担当に転送しろ」と言ってみたが断られ、その代わり「振り出し」の一番最初の分岐点に繋がれた。口座に関してお問い合わせ、とか何とかいう番号を選んで進むとある時点で 「カードに書かれた16桁の番号を入力してください」 と言われた。また硬直する。そんな番号控えてない。もしかして自分のクレームの進捗を確認する電話すらできないのか。カードはどうなるんだよ。で、切って最初からまたやり直してみる。よく聞くと「カードの番号、もしくは口座番号」と言っている。良かった!じゃあ口座番号は分かるからそれを入力、と。 すると次に 「カードに書かれた16桁の番号を入力してください」 だと。 人をおちょくるのもいい加減にしろ! またキレて叫びそうになる。それが分からんから口座番号入れたんやろが。 どこかにカードの番号書いてなかったっけ。必要があってカードをスキャンしてPDFを作っておいた、なんてことは無かったっけ。くそー問い合わせすらできないのか。と歯軋りしながら1分ばかり通話状態のままでPC内を検索していたら受話器から声がする。 よくよく聞くとオペレーターに繋がっている。 怪我の功名?番号を選ばず入力もせず、放置していたら繋がったの巻、である。 姉ちゃんにまた土曜日からの事情説明。問い合わせ番号を言って。 18,000ルピーの戻し処理は済んだとのこと。カードは(制作部署から)支店へ向けて発送されたが・・・今日は無理。って何やとコラ。水曜日にできるって言ってただろうが。じゃあいつ届く?確認して必ず△△氏(土曜日の上司)に今日必ず電話寄越すように伝えろ、と言うだけ言って電話を切った。姉ちゃんは「Sure, definitely, sir」 で? 電話は来ない。 全くお話にならないが、これがインドである。明日またやり直しだ。カードが届くか不安だから。 ちなみに(今日は「ちなみに」が多いな)9日日曜日、やはり現金が要るということで電話で教わった支店で「チェックを自分宛に切って現金化する」というのを初めて(!)やってみたが簡単だった。これで当座は凌げるが、やはりカードを1日も早く入手しなければ。 ・・・今日は怒りに任せて大作になってしまったな。 にほんブログ村
by t-nakanobu2
| 2012-12-13 02:51
| 日記
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